毎年1月14日 大きな釜に竹筒を入れその年の豊作を占う伝統行事
今年の稲の作柄を占う、粥占い(14日の粥の米)は、毎年1月14日に竜王町田中で行われる伝統行事です。昔はどこの集落でも行われていたそうですが、段々と廃れて現在は竜王町田中にのみその風習が残っています。
田中の八幡神社境内にある毘沙門堂の前で乙名(おとな)と呼ばれる長老ら七人が、直径1メートル余りの釜で、前日に全戸から集めた米約15キロを、薪で炊きます。
グラグラと米が泡立つ頃を見計らい、早生(わせ)、中生(なかて)、晩生(おくて)の符号を付けた直径3センチ、長さ約20センチの青竹を釜の中に入れます。
米が炊き上がると、3本の竹は毘沙門天に供えられ、釜のご飯は櫃(ひつ)2杯に移して八幡神社に供えられます。
やがて、素足で毘沙門堂の拝殿で待つ4人の組の代表の前へ「ソラソラソラ」と言いながら櫃を置きます。同時に、競ってお膳一杯のご飯を取り合います。
これが終わると3本の竹筒を割ってご飯のつまり具合を披露します。
農家の人たちはこれを一つの目安に、稲の品種を決めています。
最後に毘沙門天に供えた櫃のご飯を、お椀一杯づつ戴き翌日15日の小豆粥の中に入れて戴くとの事です。
田中の粥占い要項
日時 | 毎年1月14日 |
---|---|
スケジュール | 午後3時~4時頃まで |
会場 | 滋賀県蒲生郡竜王町田中264 八幡神社 |
田中の粥占いは、その年の早生(わせ)、中生(なかて)、晩生(おくて)の稲の作柄をご飯の詰まり具合を見て占う伝統行事です。
煮えたぎる粥の中に青竹を3本入れます
ご飯が炊けたら沈めた青竹を取り出します
竹には早生、中生、晩生の符号が付いています
2杯のお櫃にご飯を分けます
まず神様にお供え
炊きたてのご飯でおにぎりを作ります
おにぎりを皆さんに配ります
お櫃を抱えて走る神事
4人の組の代表の前へご飯を置くと同時に、競って取り合いが始まるという神事
いよいよ竹を割ります
ご飯のつまり具合を披露します
3本の竹が割られ披露されました
この場合、判定は早稲と晩稲が豊作
持参のお茶碗にご飯を入れてもらいます
このご飯を翌日(1月15日)の小豆粥に入れるのです
邪気を払い一年の健康を願って小正月の1月15日に小豆粥を食べる風習が今も日本には残ります
あたたかい笑顔がこぼれます
いつまでも守り継いで欲しい行事ですね