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田中の粥占い

記事作成日:2024年1月10日

田中の粥占い

毎年1月14日 大きな釜に竹筒を入れその年の豊作を占う伝統行事

今年の稲の作柄を占う、粥占い(14日の粥の米)は、毎年1月14日に竜王町田中で行われる伝統行事です。昔はどこの集落でも行われていたそうですが、段々と廃れて現在は竜王町田中にのみその風習が残っています。
田中の八幡神社境内にある毘沙門堂の前で乙名(おとな)と呼ばれる長老ら七人が、直径1メートル余りの釜で、前日に全戸から集めた米約15キロを、薪で炊きます。
グラグラと米が泡立つ頃を見計らい、早生(わせ)、中生(なかて)、晩生(おくて)の符号を付けた直径3センチ、長さ約20センチの青竹を釜の中に入れます。
米が炊き上がると、3本の竹は毘沙門天に供えられ、釜のご飯は櫃(ひつ)2杯に移して八幡神社に供えられます。
やがて、素足で毘沙門堂の拝殿で待つ4人の組の代表の前へ「ソラソラソラ」と言いながら櫃を置きます。同時に、競ってお膳一杯のご飯を取り合います。
これが終わると3本の竹筒を割ってご飯のつまり具合を披露します。
農家の人たちはこれを一つの目安に、稲の品種を決めています。
最後に毘沙門天に供えた櫃のご飯を、お椀一杯づつ戴き翌日15日の小豆粥の中に入れて戴くとの事です。

田中の粥占い要項

日時 毎年1月14日
スケジュール 午後3時~4時頃まで
会場 滋賀県蒲生郡竜王町田中264
八幡神社

田中の粥占いは、その年の早生(わせ)、中生(なかて)、晩生(おくて)の稲の作柄をご飯の詰まり具合を見て占う伝統行事です。

田中の粥占い

煮えたぎる粥の中に青竹を3本入れます

田中の粥占い

ご飯が炊けたら沈めた青竹を取り出します

田中の粥占い

竹には早生、中生、晩生の符号が付いています

田中の粥占い

2杯のお櫃にご飯を分けます

田中の粥占い

まず神様にお供え

田中の粥占い

炊きたてのご飯でおにぎりを作ります

田中の粥占い

おにぎりを皆さんに配ります

田中の粥占い

お櫃を抱えて走る神事

田中の粥占い

4人の組の代表の前へご飯を置くと同時に、競って取り合いが始まるという神事

田中の粥占い

いよいよ竹を割ります

田中の粥占い

ご飯のつまり具合を披露します

田中の粥占い

3本の竹が割られ披露されました

田中の粥占い

この場合、判定は早稲と晩稲が豊作

田中の粥占い

持参のお茶碗にご飯を入れてもらいます

田中の粥占い

このご飯を翌日(1月15日)の小豆粥に入れるのです

田中の粥占い

邪気を払い一年の健康を願って小正月の1月15日に小豆粥を食べる風習が今も日本には残ります

田中の粥占い

あたたかい笑顔がこぼれます

田中の粥占い

いつまでも守り継いで欲しい行事ですね